介護の現場で問題となる服薬管理

介護の現場には様々な利用者がいて、様々な疾患を背景に抱えています。糖尿病や高脂血症、高血圧やリウマチなど珍しくないものですが、様々な疾患を同時に抱えているケースもあり、きちんと服薬をさせて治療を滞らせないことも介護では重要なことです。飲み忘れや過投与などは利用者の健康にも大きな被害を与える可能性がありますが、たくさんの利用者の介護をしていると思わず間違ってしまい、インシデントを引き起こしてしまいかねません。

近年、徹底した服薬管理を行うべく、取り組まれているのが薬の一包化。様々な薬を1回の服用についてまとめてひとつにしておくことで、その一包に入っている分を服薬すればいい、という状態を作ることで管理をしやすくします。一包化をすることで、飲み忘れや、本来飲むべきではない薬を出してしまったなど、トラブルを未然に防ぐことができるのです。医療機関から処方される際に一包化を頼むことになりますが、対応してくれる医療機関も近年は増加しています。

一包化の問題は、服用する薬をひとつの医療機関で賄う、などの方法を取らなければ一包化して貰えない点です。様々な医療機関から貰って来た処方箋をひとまとめにすることが難しいのです。ですので、たくさんの病院にかかって治療を受けている利用者には、受診する医療機関をスリム化して貰うことをお願いしなければなりません。介護だけではなく利用者や医療機関の協力を取り付けて、服薬管理のミスをなくしましょう。