外用薬の服薬介助について

介護士がケアをするにあたり、利用者に目薬・湿布・軟膏・座薬などの外用薬の服薬介助をするケースがあります。そうした場面で、特に重要なのが、衛生面です。万が一、汚れた手で点眼したり、座薬を挿入したりしたら、ばい菌が身体に侵入してしまいます。外用薬を扱う際は、石鹸で手を洗い、清潔な状態にしておくようにしましょう。外用薬の服薬の中でも、なかなか難しいのが目薬の点眼です。正しい点眼の方法は、まず対象者に仰向けか座った状態になってもらいます。座って点眼をする際は、天井を向いてもらいましょう。そして、まぶたの下にティッシュなど水分を拭きとれるものを置きます。その後、親指と人差し指でまぶたを開き、目薬を目の中央に1滴落とします。目を閉じてもらい、目頭を1~2分程度押さえたら点眼完了です。ちなみに、目薬は目に吸収されるまでに約5分程度かかるため、違う種類の目薬を打つ場合は5分以上時間を空けることが大事とのこと。薬によって、正しい服薬方法があるため、きちんと確認しておくことが大切です。そんな服薬介助で苦労が多いとされるのが、認知症の方に対する介助です。薬を服用したのに「まだしていない」と言い張ったり、薬を毒だと思い込み、必死に抵抗したりするケースがあります。そんな場合は、しっかり説明することが重要ですが、どうしても難しい時には、別の職員に変わってもらいましょう。また、高齢者は外用薬・内用薬問わず多数保有している傾向にあり、一人ひとりの服薬管理が大変です。服薬を忘れたり、重複したりしないよう、チェックシートなどを準備しておくことが欠かせません。